弓倉医院

板橋区南常盤台の内科,循環器科,小児科 弓倉医院

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人間ドック学会の発表した新基準について考える

人間ドック学会の発表した新基準について考える

この度、人間ドック学会が独自に血圧や高脂血症の基準を発表しました。ドックを受けに来た健康人のデータを蓄積したところ、血圧や高脂血症の基準はもっと緩めにしたということで、マスコミにも取り上げられ、TVや週刊誌でも流されたため、何人かの患者さんから今度基準が緩くなるんですって?と尋ねられたので、ブログに書くことにしました。

人間ドック学会の基準は、健康と思われる人のデータを積み上げたところ、あのような数字になったと言うことで、ドックを受けた時の「その時点での健康度」だけを対象にしています。

私たちは、日本高血圧学会や日本動脈硬化学会の診療ガイドラインに沿って治療をしていますが、私たちの治療目標は、「現在の血圧や高脂血症レベル」を、ある一定レベルに下げるのが最終目的ではありません。

血圧や悪玉コレステロールを下げることにより、将来起こしうる脳卒中や心筋梗塞の発症を予防する(1次予防と言います)、またはこれらの疾患の再発を予防する(2次予防と言います)のが最終目標です。
ただ、血圧が高いから血圧を下げれば良いとか、コレステロール値が高いから下げれば良いと言って、これらの数字を改善させることが目的ではありません。

人間ドック学会の新基準は、現在健康と思われる人たちの数値であって、数年後に脳卒中や心筋梗塞になるリスクをどれだけ下げるのかという視点はありませんので、治療目標も異なれば、数値を見た時の考え方も異なっています。

簡単に言ってしまえば、弓倉医院で健康診断を受けた人たちで、一見正常と思われる人たちのデータを集積したので、診療ガイドラインと別に、自分の医療機関で決めた血圧目標値で良いと言っているようなものです。数年後にこれらの人たちが心筋梗塞や脳卒中になるリスク低下を保証するものではありません。実際には、一般的な検査で判らない動脈硬化が進行しているかもしれないのです。その意味でも、ダブルスタンダードのような印象を与える報道は控えて貰いたいと思います。日本の診療ガイドラインは、国際的なデータも多く取り入れられ、海外のガイドラインと比較しても基本的に同じ潮流です。

週刊誌などを見ると、現在の診療ガイドラインに対する誹謗とも言える記事がありました。このような主観に基づいた記事を載せるマスコミも問題だと思います。言論の自由と言うなら、きちんと公平性を保つ報道をすべきだと思います。

ちなみに、日本高血圧学会の反論や日本動脈硬化学会の反論は、以下のURLから見ることが出来ます。皆様はどのようにお考えになるでしょうか。

日本高血圧学会:http://www.jpnsh.jp/topics/351.html
日本動脈硬化学会:http://www.j-athero.org/topics/pdf/140422-3.pdf

PS: わたしが評議員をしている「臨床研究適正評価教育機構」でも見解をHPに載せましたので、ご覧いただければと思います。

http://j-clear.jp/teigen4.html

2014-05-15 11:43:33

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